Salesforceとは?ポイントをわかりやすく解説

「Salesforceという名前を聞いたことがあるが、どのようなツールなのか、よく分からない」という方が意外と多いのではないでしょうか?
この記事では、「Salesforceとは何か?」を紹介するとともに、製品、導入メリットなど、ポイントを分かりやすく解説します。
Salesforceの機能、製品、メリットの理解に、この記事の情報をお役立てください。

目次

Salesforceとは何か?

Salesforceとは、セールスフォース・ドットコム社が提供する世界で一番利用されているCRM(顧客管理)とSFA(営業支援)のアプリケーションです。
「SFA」とは「Sales Force Automation」の頭文字をとった略称であり、日本語では「営業支援システム」として訳されています。商談状況や過去の活動履歴が参照できるため、営業プロセス全体を可視化することをできます。
「CRM」は「Customer Relationship Management」の略で、日本語では「顧客管理」と訳されています。顧客属性はもちろん、過去に購入した商品やニーズなどの情報を管理し、顧客満足度の向上を図ることができます。
このように、Salesforceは「顧客情報を管理」しながら「営業プロセスを可視化」することで効率的に営業を進めることを目的としたアプリケーションです。

Salesforceの特徴

次に、Salesforceの特徴を3つ紹介します。

1. SaaS型のクラウドサービス

Salesforceの1つめの特徴は「SaaS型のクラウドサービス」です。
「SaaS(サース)」とは「Software as a Service」の略で、ユーザーはPCにソフトウエアをインストールすることなく、ネットワーク経由でソフトウェアを利用することができるサービスです。SaaSの代表的なサービスには「Gmail」があります。
SalesforceもSaaS型のサービスであり、セールスフォース・ドットコム社との契約締結後、ネットワーク経由でSalesforceにアクセスすることで、CRMやSFAなどの機能を利用することができます。

2. 充実したサービス

Salesforceの2つめの特徴は「充実したサービス」です。
CRMやSFAの機能はもちろん、コールセンター、マーケティング、AIの利用など、さまざまな機能を標準機能として提供しています。また、メール自動送信や商談管理の設定などをプログラミング知識がなくてもマウス操作で簡単に設定できます。
また、人事や会計など、AppExchangeで提供されている4,000以上のパートナーアプリを活用することができます。

3. 独自アプリケーションの開発も可能

Salesforceの3つめの特徴は「独自アプリケーションの開発も可能」という点です。
Salesforceには「Apex(エイペックス)」と「Visualforce(ビジュアルフォース)」というというプログラム開発環境が提供されています。

「Apex」とは、Javaに似た簡易スクリプト言語です。例えば、ボタンをクリックすると、データを他のアプリケーションに自動連携させるなど、ユーザは自身のビジネスに合ったロジックを作ることができます。
「Visualforce」とは、ユーザ独自の画面を開発することができるフレームワークです。HTMLに似たタグベースのマークアップ言語やデータ操作できる「標準コントローラ」などが用意されています。
「Apex」と「Visualforce」を利用しながら、ユーザは自分たちのビジネスに合った独自アプリケーションの開発を行うことができます。

Salesforceの代表的な製品

Salesforceにはさまざまな製品が提供されています。ここでは代表的な製品を6つ紹介します。

1. Sales Cloud

「Sales Cloud(セールスクラウド)」は、CRMとSFAを提供するSalesforceの代表的な製品です。日本でも業種や規模の大小を問わず、多くの企業で導入されています。
CRM(顧客管理)機能では取引先の情報だけでなく、FacebookやTwitterの情報も紐づけることができます。展示会やホームページから問い合わせがあった見込み客の情報もリードとして管理することが可能です。
商談ではプロセス管理はもちろん、商談過程の情報を「活動」として記録を残すことができます。また、顧客や商談情報は社内SNS「Chatter」を通じて他のメンバーに簡単に共有することができます。

2. Pardot

「 Pardot(パードット)」は、B2B向けのマーケティングオートメーション(MA)ツールです。見込み客の獲得から商談へと営業効率を高めるための機能を提供しています。
リード(見込み客)の獲得のための入力フォームの作成はテンプレートを使用してデザインできるため、HTMLやCSSの知識がなくても作成できます。
ナーチャリング(見込み客育成)のためのメルマガ配信は、業界、顧客、役職に応じてカスタマイズしながら配信することができます。
また、Webアクセス状況やメールの開封率などからリードをスコアリングし、見込み度合いを把握することもできます。

3. Marketing Cloud

「Marketing Cloud(マーケティングクラウド)」は、「One to Oneマーケティング」を実現できるツールです。
メルマガの配信はもちろん、SMSやLINEによるメッセージの配信も簡単にできます。また、ターゲットと時間を指定した配信も可能です。
SNSに投稿された自社製品や競合他社の投稿も簡単に集約できるため、投稿に対して即座に対応することができます。また、ソーシャルメディア広告の作成や配信も可能です。
さらに、HTMLやCSSの知識がなくとも簡単にLP(ランディングページ)を作成できる機能も実装されています。

4. Service Cloud

「Service Cloud(サービスクラウド)」は、カスタマーサポートやコールセンター向けのプラットフォームを提供するツールです。
Einsteinボットと連携したAIチャットで、顧客の問い合わせに最適なFAQを回答することができます。また、AIでの対応が難しい質問については、これまでのやり取りの履歴をオペレータに引き継ぎ、対応することができます。
CTI(Computer Telephony integration)との連携で、顧客からの電話がなると、電話番号と連携して顧客情報を自動的にポップアップ表示させる機能も用意されています。また、Webフォームやメールでの問い合わせも含め、最適な担当者を自動的に割り当てることができるため、効率よく顧客からの問い合わせに対応することができます。

5. Community Cloud

「Community Cloud(コミュニティクラウド)」は、ナレッジの共有やコミュニケーションを通じて問題解決を図るなど、Webページを通じて顧客やパートナーと社員がコラボレーションを図ることがツールです。
例えば、リセラーなどのパートナーと社員が情報を共有しながら課題を解決し、売上拡大を図るといった利用方法があります。
また、FAQなどのナレッジを公開することで顧客が自分で問題解決を図ることができ、顧客満足度の向上につなげることが可能です。

6. Salesforce Platform

「Salesforce Platform(セールスフォース プラットフォーム)」はアプリケーション開発用プラットフォームで、CRMやSFAを利用した自社独自のアプリケーションを開発することができます。モバイルアプリケーションの開発にも対応しています。

Salesforce導入のメリット

ここでは、Salesforceを導入するメリットについて3つ紹介します。

1. 顧客情報を一元管理できる

Salesforce導入の1つめのメリットは、「CRM機能により顧客情報を1つにまとめ、一元管理できる」ことです。既存顧客、見込み客、商談中の顧客など、商談過程や問い合わせも含めて情報管理することができます。そのため、今までは営業担当者それぞれの頭や手元にしかなかった知識や情報を共有することができるため、それを分析してビジネスに生かすことができます。

2. 商談状況の共有で営業活動を効率化できる

Salesforce導入の2つめのメリットは、「営業活動を効率化できる」ことです。
例えば、商談状況において、顧客の予算、競合他社の情報、案件の進捗や課題をSalesforceに入力することで上司や他の営業社員が一目で状況を把握でき、コラボレーションを図りながら営業を進めることができます。
また、受注できたケースや失注したケースを可視化できるため、そのパターンを分析することで営業プロセスの改善を図ることができます。これにより、営業活動が効率的になり、顧客への適切なアプローチ、ひいては売上向上につなげることが期待できます。

3. リアルタイムで分析でき、すぐに状況を把握できる

Salesforce導入の3つめのメリットは、「リアルタイムで分析でき、すぐに状況を把握できる」ことです。
Salesforceには一覧表示やグラフ表示をサポートしたレポート機能が用意されています。レポート機能を使用することで、売上や問い合わせ件数など、Salesforceに登録されたデータをリアルタイムで集計、分析することができます。
また、ダッシュボードを利用することで、複数の一覧やグラフを同時に表示することができるため、営業活動や売上状況を、さまざまな角度で一目で把握することができます。
このように、データをリアルタイムで分析でき、一目で状況を把握することができるのがSalesforceの魅力の一つです。

まとめ

この記事では、「Salesforceとは何か?」を紹介するとともに、製品、導入メリットを紹介しましたが、いかがでしたか?
Salesforceは世界No.1のシェアを誇るCRM及びSFAのクラウドサービスです。製品には、「Sales Cloud」、「Pardot」、「Marketing Cloud」、「Service Cloud」、「Community Cloud」などがあります。また、「Salesforce Platform」を利用することで、CRMやSFAを利用した独自のアプリケーションを開発することも可能です。
Salesforceの導入メリットには、「顧客情報の一元管理」、「営業活動の効率化」、「リアルタイムでの情報の可視化」があります。
Salesforceには無料トライアルも用意されているので、興味のある方は是非利用してみてください。

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