ITIL No.4 -サービスオペレーションの概要-

この記事は公開されてから半年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

ITIL

こんにちは豊かな大島です。

前回、ITILのサービストランジションについて書かせて頂きましたが、
今回は第4回としてサービスオペレーションのご紹介をさせて頂きます。
ご無沙汰のご無沙汰になってしまい申し訳ございませんでした。

前回の記事:ITIL No.3 -サービストランジションの概要-

ITILには「サービスライフサイクル」と言う、5つのプロセスから成り立つ重要な考え方が御座います。

1.サービスストラテジ(サービス戦略)

2.サービスデザイン(サービス設計)

3.サービストランジション(サービス移行)

4.サービスオペレーション(サービス運用)

5.継続的なサービスの改善(コンティニュアルサービスインプルーブメント)

サービスライフサイクル

今回は、4.サービスオペレーション(サービス運用)について説明します。
主に以下の項目でサービスオペレーションは構成されています。

イベント管理、インシデント管理、要求実現、問題管理、アクセス管理、サービスデスク、技術管理、IT運用管理、アプリケーション管理


サービス運用は顧客に対して実際にサービスを提供する項目です。
顧客と合意されたサービスレベルで事業にサービスを提供するためのプロセスと活動をすり合わせ
実行するとこが目的とされています。

例えば、レストランなどで、我々はサービスを提供されますが、満足のいく当たり前のサービスを利用できます。
注文したら当たり前に料理が出てきますね、それには、食材の在庫管理、料理するための道具、つまりフライパンや直接料理を盛り付けるお皿を管理し、破損や不具合があったら交換や購入を検討し、いつでもサービスを提供できるように準備しています。味がわるかったり、料理が出てくるのが遅い場合には店員さんへ要望を出せます。
我々は不満があった時、店員さんへ申し付ければ聞いてもらえると知っているのです。
そんな当たり前のことをルール化し安心してサービスを受けられる仕組みこそサービスオペレーションなのです。

顧客がサービスを使用した際に、そのサービスの良し悪しが浮き彫りになります。
顧客のビジネスに直接影響がでるため、サービス・ライフサイクルで重要な項目と言えます。

サービス運用で顧客側がプロバイダ(我々)に期待することは、顧客と合意したサービスレベルでサービスが利用できることです。
サービスを利用する側と、サービスを提供する側のコミュニケーションは非常に大切です。

我々プロバイダは3つの活動をしなければなりません。
・サービスの生産
・顧客のサービスの支援
・サービスの品質を調査して改善する

サービスの生成活動で中心的な役割を果たすのがIT運用管理です。

ITサービスにおけるサービスの生成とは、顧客がサービスを使用する時間帯に、合意したサービスレベルのサービスを顧客が正常に使用できるようにしておく事です。
活動の主体は、IT運用管理で以下のような項目を実施します。

・ITインフラストラクチャーの運用
・ITインフラストラクチャーの監視とコントロール
・ジョブ・スケジューリング
・バックアップとリストア
・印刷や出力の管理
・保守活動
・データセンタやコンピュータ室などの電力や冷房装置も含む施設管理

IT運用管理が監視をしてコントロールすべきサービスの構成要素は以下です。

・ハードウェア(メインフレーム、サーバー、ストレージ、デスクトップ)
・ミドルウェア(データベース、ウェブ)
・ネットワーク(ディレクション・サービス・インターネット)
・各種アプリケーション

 

ユーザ(顧客)を支援すること

我々プロバイダは顧客からの要望に答えなくてはいけません。
体制をつくり、窓口を設けます。この支援窓口をサービスデスクと呼んでいます。
サービスデスクはあらゆる要求にたいして対処できるように窓口を一本化するべきです。
顧客はサービスデスクに連絡する方法さえ知っていれば、トラブルが起きた際、我々にスムーズに連絡することが可能です。また、窓口を一本化することで、顧客を支援するためのスキルやノウハウが集約され、リソースを有効活用することができます。
効率的な支援を実現するためには、我々はサービス・カタログサービスレベル・アグリーメント使用し、顧客にどんな条件でサービスデスクを利用できるかをあらかじめ伝えておく必要があります。
そうすることで、顧客から無理な要求がくるなどのトラブルが未然に防ぐことができます。

サービスデスクの構造

顧客の拠点ごとにサービスデスクを配置するローカル・サービスデスク
1つの拠点からすべての顧客を支援する中央サービスデスクがあります。

・ローカル・サービスデスク
・中央サービスデスク
・バーチャル・サービスデスク

バーチャル・サービスデスクとは、複数の拠点のサービスデスクがあたかも1つの拠点のようにする支援方式です。
24時間対応するために、太陽の動きに合わせて日中の時間帯のサポート拠点が他の地域を
サポートする方法を「フォロー・ザ・サン」と言います。

 

ユーザ(顧客)からの要求
ユーザからの要求は、大きく2つにわけられます。

・インシデントの連絡
-通常のサービス運用に属さない、サービス停止などサービス品質に影響を与えるすべての事象。
PCが壊れたり、ネットワークが利用できなかったり、そんな現況を「インシデント」と言います。

・サービス要求
-情報、助言、文章(化)の要求、消耗品の交換、標準的な変更、苦情など、ユーザーからIT部門になされる運用レベルの要求。

 

インシデント管理
インシデント管理は組織のリソース(人員)を最大限に活用し、有効で効率的にインシデントを集めるプロセスです。
再発する可能性のあるインシデントはあらかじめ用意された処理の枠組みを、インシデント・モデルと言います。

要求実現
サービスの要求を合意された規則や手順で処理し、顧客のサービス利用を支援するプロセス。

イベント管理
インフラストラクチャーの監視とイベント検出で、サービスマネジメントの活動開始を提供するプロセス。

アクセス管理
サービスの方針に基いて顧客のアクセス制限をコントロールするプロセス。

問題管理
インシデントの根本原因を特定することでサービスの品質を上げ、プロジェクトに対する問題を最小限にするプロセス。

 


さて、次回はいよいよラストセッション!
5.継続的なサービスの改善(コンティニュアルサービスインプルーブメント)」をご紹介致します。

今回はこれにて!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Time limit is exhausted. Please reload CAPTCHA.