はじめに
とりあえずお試しでAmazon Q CLIを使ってみたい、でもローカル環境に入れるのは諸事情によりできないので、EC2インスタンス上の環境で軽く触りたいという方向けの記事です。
- Linux: GUIが欲しい場合は追加の設定が必要
- Mac: Dedicated Host必須
- Windows: WSL2はベアメタル必須
ですがWSL1なら通常のインスタンスでOKということで、今回はWindowsにWSL1を入れる方法を選択しました。
手順
Windows Server 2022のインスタンスを起動し、接続します。今回は「Windows_Server-2022-Japanese-Full-Base-2025.05.15」というAMIを使用しました。
WSLセットアップ
こちらの記事を参考にさせていただきました。
Powershellを管理者権限で開き、WSLをインストールします。
wsl --install
OSを再起動します。
Restart-Computer
Powershellを管理者権限で開き、WSL1を使うよう設定します。
wsl --set-default-version 1
続けてUbuntuをインストールします。
wsl --install -d Ubuntu
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PS C:\Windows\system32> wsl --install -d Ubuntu ダウンロードしています: Ubuntu インストールしています: Ubuntu ディストリビューションが正常にインストールされました。'wsl.exe -d Ubuntu' を使用して起動できます Ubuntu を起動しています... Provisioning the new WSL instance Ubuntu This might take a while... Create a default Unix user account: ユーザー名 |
インストールされたらUbuntuを開き、ユーザー名/パスワードの設定をすれば利用可能になります。
Amazon Q CLIセットアップ
Ubuntuにて実施します。
unzipコマンドを使用するのでインストールしておきます。
sudo apt install unzip
Q CLIのzipファイルをダウンロードします。
curl --proto '=https' --tlsv1.2 -sSf "https://desktop-release.q.us-east-1.amazonaws.com/latest/q-x86_64-linux.zip" -o "q.zip"
ダウンロードしたzipファイルを解凍します。
unzip q.zip
Q CLIをインストールします。
./q/install.sh
選択肢はデフォルト値を選びます。
- 「Do you want q to modify your shell config (you will have to manually do this otherwise)?」は「Yes」を選択します。
- 「Select login method」は「Use for Free with Builder ID」を選択します。
以下のようにURLが出力されるので、ブラウザでURLを開きます。
1 |
Open this URL: https://view.awsapps.com/start/#/device?user_code=XXXX-XXXX |
AWS Builder IDを持っていない場合はIDを作成し、持っている場合はサインインします。
「確認して続行」をクリックします。
「アクセスを許可」をクリックします。
このような画面に遷移すればOKです。
Ubuntuでは以下のようなメッセージが出力され、制御が戻ります。
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Device authorized Logged in successfully |
パスを通せばqコマンドが使用できるようになります。
(おまけ)VS Code、Amazon Q IDEセットアップ
Visual Studio Codeをインストールします。
インストーラーはこちらからダウンロード可能です。基本的にデフォルト値で問題なくインストールできました。
Ubuntuを開き、VS Codeを起動します。
code .
左側のメニューからExtensionsを選びます。「Amazon Q」で検索し、「Install」をクリックします。
左側のメニューからAmazon Qを選びます。「Use for Free」を選択し、「Continue」をクリックします。
ブラウザでURLを開き、Q CLIのときと同様にアクセスを許可すれば使用可能になります。
おわりに
今回、初めてAmazon Q CLI/IDEを使用しました。プログラムの生成や環境のトラブルシューティングなど、コーディングエージェントの強力な機能を体感することができました。
一方で、AIエージェントの利用にはセキュリティリスクも存在します。その対策の一つとして、専用の開発環境を用意する方法があります。本稿が参考になれば幸いです。
参考リンク
Amazon EC2 Mac instances: https://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/ec2-mac-instances.html
Install Windows Subsystem for Linux on your EC2 Windows instance: https://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/install-wsl-on-ec2-windows-instance.html
EC2のWindows Server 2022でWSL 2を使うのは一筋縄ではいかないのでWSL 1で我慢してみた: https://dev.classmethod.jp/articles/how-to-use-wsl1-on-windows-server-2022/
Installing with a zip file: https://docs.aws.amazon.com/amazonq/latest/qdeveloper-ug/command-line-installing-ssh-setup-autocomplete.html
Security considerations and best practices: https://docs.aws.amazon.com/amazonq/latest/qdeveloper-ug/command-line-chat-security.html