AWSの知識習得にむけて
AWSの知識習得には2つの手段があります。
1つ目は、実践を積むことです。AWSでのシステム開発案件に参加すればAWSでのシステム開発について知識を身につけることができるでしょう。また、AWSには無料枠がありますので、個人でAWSアカウントを開設し様々なサービスを試すこともできます。開発案件に参加するにもハードルがありますので、個人アカウントで勉強することも一つの手と言えるでしょう。
2つ目は、AWSの認定資格を得る方法です。AWSの認定資格は何か? 実践的な知識は身につくのか? 以降、前編後編にわたって「AWS認定資格とは何か?」から認定の種類、難易度、勉強方法までお伝えしていきます。
AWSの認定資格とは?
エンジニアがAWS認定資格を取得すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。メリットを列挙していきます。
1. AWS関連のスキルを保有していることの証明
AWSの認定資格を持っていると、AWS関連のスキルを保有していることを客観的に証明できます。したがって社内での発言力や就職・転職活動に有利になります。例えば、AWS認定資格のうち『AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト』は、アメリカのグローバルナレッジ社の調査によると、2020年度の調査結果では2番目に稼げるIT資格として挙げられていました。このことから、世の中で非常にニーズが高い資格であることがわかります。
※参考:https://www.globalknowledge.com/us-en/resources/resource-library/articles/top-cloud-certifications/
2. AWSイベントにおける優遇
AWSが行っている『AWS Summit』や『re:Invent』といったイベントに参加した時点でAWSの認定資格を保有していると、認定者専用ラウンジを利用することができます。認定者専用ラウンジTシャツや扇子のような記念品がもらえるほか、軽食や電源を利用することができるので、イベントをより楽しむことができます。
3. 次のAWS認定試験取得の優待
AWSの認定試験は2021年12月現在11種類あり、全ての試験を受験すると金額面でも負担がかかります。しかし1つのAWSの認定試験に合格すると、次の試験受験時に利用できる試験料半額クーポンを得ることができます。また、AWS公式の模擬試験についても、無料で受験するクーポンを得ることができます。したがって、一度合格すると次のAWS認定試験を受験する際はお得に受験できるようになります。
会社がAWS認定資格取得を奨励するメリット
AWS認定資格を取得しメリットを得られるのは個人だけではありません。会社としてAWS認定資格を社員に取得奨励するメリットがあります。
AWSでは『パートナー制度』と呼ばれる制度があり、AWSを構築・運用できる会社としてAWSに認定を受けることができます。パートナーとして会社が認められる条件は複数ありますが、会社内にAWS認定資格を持つ社員がいることも条件の一つです。パートナーになると、以下のような特典を受けることができます。
1. AWSのWebサイト上で会社の紹介ページが作成される
AWSパートナーとしてAWSのWebサイトに会社紹介を掲載できます。AWS関連の案件を獲得する際は非常に有利になります。
2. パートナー向けトレーニングサイトの利用
社員のさらなるスキル向上に向けて、パートナー専用のトレーニングサイトが利用できるようになります。大半のWeb動画は無料となっているため、コストなしで社員のスキルアップが可能になっています。
3. AWSの利用料割引
会社でAWSを利用している場合、3%程度の割引を受けることができます。割引率は小さいかもしれませんが、直接コストダウンにつなげることができます。
4. AWSのリセール契約
AWSをリセールし、利益を得る契約を結ぶことができるようになります。
5. イベント等への優先申し込みコードの紹介
AWS Summitなどのイベントは、先着申し込みで人気の講演がすぐに満席になってしまうことがあります。しかしながらAWSパートナーであれば優先申し込みコードの紹介があり、一般申し込みよりも先に申し込みを行うことが可能です。
このように、AWSのパートナーとして認定されることは会社の利益につながります。社員にAWS認定資格の取得を推進することは大きなメリットがあると言えるでしょう。