人気のITベンダー資格について
ここでは、ITベンダー資格の中でも特に知名度が高く人気のある以下の資格をご紹介していきます。
- シスコ技術者認定
- オラクルマスター
- オラクルJava認定試験
- Microsoft Azure認定資格
- Google Cloud認定資格
シスコ技術者認定
シスコ技術者認定は、シスコシステムズ製品の操作や保守に関連する技術を認定するネットワークエンジニア向けの資格で、ITベンダー資格の中でも非常に知名度の高い資格です。
この資格はエントリー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパート、およびアーキテクトの以下の5段階に分かれ、その各段階で資格試験が実施されています。
※シスコ技術者認定は、2020年に大幅な改定が行われました。詳細はシスコ社の公式サイトでご確認ください。
シスコ:ソフトウェア、ネットワーク、サイバーセキュリティ ソリューションのプロバイダー
https://www.cisco.com/c/ja_jp/index.html
シスコは、世界規模で展開するテクノロジーリーダーです。シスコの目的は、ソフトウェア、ネットワーク、セキュリティ、コンピューティングなどのソリューションにより、世界中の人々に向けてイ…
エントリー
コンピュータネットワークの初歩的な知識が備わっているレベルとなります。ネットワークエンジニアを目指す方向けといえます。ここでは、「CCT」という資格試験が実施されていますが、(この記事の執筆時点では)試験は英語のみとなり日本語での受験はできません。
※従来実施されていた知名度の高い「CCENT」は2020年に廃止されました。
アソシエイト
ネットワークエンジニアとして、基礎的なスキルが備わっているレベルとなります。ネットワークエンジニアとして初歩的な実務ができると認められます。ここでは、「CCNA」という知名度の高い資格があります。
また、ソフトウェアの知識が問われる「DevNet」の「Associate」レベルの資格も新設されました。
プロフェッショナル
ネットワークエンジニアとして、一人前と判断されるレベルとなります。このレベルまできたらネットワークエンジニアとしてかなりの評価を受けるレベルといえます。ここでは、「CCNP」という知名度の高い資格が、「Enterprise」や「Collaboration」など数種類に分かれて設定されています。
また、ソフトウェアの知識が問われる「DevNet」の「Professional」レベルの資格も新設されました。
エキスパート
ネットワークエンジニアとして、世界的に評価されるレベルとなります。このレベルまできたら海外でもトップレベルのネットワークエンジニアとして評価されます。ここでは、「CCIE」という知名度の高い資格が、「Enterprise Infrastructure」や「Collaboration」など数種類に分かれて設定されています。
また、高度なネットワークインフラストラクチャ設計のスキルが問われる「CCDE」という資格などもあります。
アーキテクト
ネットワークエンジニアとして、世界最高峰レベルとなります。シスコ技術者認定の中で最高峰の位置づけとなり、ネットワーク設計に関連する専門知識を習得していると認定されます。ここでは、「CCAr」というシスコ技術者認定の最高水準の資格があります。認定条件にエキスパートレベルでご紹介した「CCDE」の有効資格が必要となります。
なお、ネットワークエンジニア向けの国家資格で「ネットワークスペシャリスト試験」がありますが、こちらはネットワーク関連全体の知識を問う試験で、シスコのネットワーク機器に対しての知識と実技のスキルが問われるシスコ技術者認定とは少し趣が違っています。
オラクルマスター
オラクルマスターとは、オラクル社が認定するデータベースエンジニア向けの資格です。この資格もシスコ技術者認定と並んで、ITベンダー資格の中で非常に知名度の高い資格です。
この資格は、認定対象の製品バージョン毎にBronze、Silver、Gold、およびPlatinumの4段階に分かれており、最新の資格体系は以下のようになっています。
ORACLE MASTER Bronze DBA
ITエンジニアとして、データベースの基礎的な知識を問われる試験となります。データベースエンジニアを目指す方にとっても最初の一歩となる位置づけの資格です。
ORACLE MASTER Silver DBA
データベースエンジニアとして、SQLの使用など基本的なスキルを問われる試験となります。データベースエンジニアとして初歩的な実務ができると認められるレベルの資格です。
ORACLE MASTER Gold DBA
データベースエンジニアとして、マルチテナント環境などでのスキルが問われる試験となります。前提条件として、「ORACLE MASTER Silver DBA」の有効資格の取得が義務付けられています。データベースエンジニアのプロフェッショナルとして認定される資格です。
ORACLE MASTER Platinum DBA
データベースエンジニアとして、エキスパートに位置づけられる資格となります。オラクルマスターの最高峰の資格となります。
なお、データベースエンジニア向けの国家資格で「データベーススペシャリスト試験」がありますが、こちらはデータベース関連全体の知識を問う試験となり、Oracle Databaseに対しての知識と実技のスキルが問われるオラクルマスターとは少し趣が違っています。
オラクルJava認定試験
オラクルマスターと同じく、オラクル社が認定するJavaプログラマ向けの資格です。
近年最も知名度の高いコンピュータ言語といえるJavaですが、もともとはサン・マイクロシステムズ社によって開発され、日本でも基本情報技術者試験で午後試験の選択言語に追加されています。
その後、2010年にオラクル社がサン・マイクロシステムズ社を吸収合併し、2012年にJavaSE7のリリースを皮切りに試験体制が刷新され、Bronze、Silver、およびGoldの3種類の資格が設定されています。
この資格はバージョンがリリースされるごとに資格も更新されるため、最新のバージョンについてはオラクル社の公式サイトをご確認ください。
www.oracle.com
https://www.oracle.com/jp/index.html
Microsoft Azure認定資格
Microsoft Azureとは、マイクロソフト社が提供するクラウドサービスです。そのMicrosoftAzureに対してのスキルを問う認定資格がMicrosoft Azure認定資格です。
この認定資格はマイクロソフト製品に対するスキルを認定するMCP(マイクロソフト認定プログラム)内の資格となります。このMCPの中でも近年のクラウド事業の隆盛などもあり、Microsoft Azure関連の認定資格の需要が高まっています。
このAzure関連の認定資格は初級、中級、上級のレベルに分かれ、執筆時点では以下の認定資格があり、各認定資格を取得するには指定された試験に合格する必要があります。
初級レベル
- Azure Fundamentals(開発者向け)
中級レベル
- Azure Administrator Associate(管理者向け)
- Azure Data Engineer Associate(データエンジニア向け)
- Azure AI Engineer Associate(AIエンジニア向け)
- Azure IoT Developer Specialty(開発者向け)
- Azure Database Administrator Associate(管理者向け)
- Azure Developer Associate(開発者向け)
- Azure Data Scientist Associate(データサイエンティスト向け)
- Azure Security Engineer Associate(セキュリティエンジニア向け)
- Security Administrator Associate(管理者向け)
上級レベル
- Azure for SAP Workloads Specialty(管理者向け)
- Azure DevOps Engineer Expert(DevOpsエンジニア向け)
- Azure Solutions Architect Expert(ソリューションアーキテクト向け)
▼Azure認定資格について、詳しくは下の記事を参考に
Azureの資格とは?MicrosoftエンジニアAzure認定資格をご紹介
https://www.skyarch.net/column/azure-qualification/
この記事では、Microsoft Azureに関連する認定資格についてご紹介していきます。なお、この記事での受験料などの情報は執筆当時のものとなります。Microsoft Azureの認定資格についての情報は…
Google Cloud認定資格
Google Cloud認定資格とは、グーグル社が提供するクラウドサービスGoogle Cloudが認定する、クラウドエンジニア向けの資格です。Google Cloud認定資格は、以下の3段階に分かれ、その各段階で資格が設定されています。
ユーザー認定資格(G Suiteユーザー向け)
アソシエイト認定資格(6か月以上のGoogle Cloud実務経験者向け)
プロフェッショナル認定資格(業界経験3年以上+1年以上のGoogle Cloud実務経験者向け)
- Professional Cloud Architect
- Professional Cloud Developer
- Professional Data Engineer
- Professional Cloud DevOps Engineer
- Professional Cloud Security Engineer
- Professional Cloud Network Engineer
- Professional Collaboration Engineer
※ITベンダー資格の中でも特にクラウド関連の資格は度々改訂されますので、資格取得を目指す方は頻繁に公式サイトを確認してください。