プロジェクトマネージャーとは
役割と権限
プロジェクトマネージャーはプロジェクトの目標を達成し、プロジェクトメンバーを管理する責任を負います。
プロジェクトでは非常に重要な役割を担うのがプロジェクトマネージャーですが、実際にはどういった責任が課されるかを明確にする必要があります。
組織によっては、プロジェクトマネージャーの権限が非常に大きく、予算内での決済権限まで持つ場合もあれば、決済権限の部門の下に配置される場合もあり、その場合は権限が限定されることになります。
人事権や決済権については制限されることが多いため、プロジェクトマネージャーになる際は自分がどこまでの権限を持ってどの程度の責任があるかまでを明確にしておかないと、プロジェクトを推進する最中で権限がないため進めることができない、なんて事態になりかねないので気をつけましょう。
求められる知識・スキル・能力
プロジェクトマネージャーには様々な知識・スキルが求められます。
プロジェクトマネジメント力・リーダーシップ、コミュニケーションスキル、問題解決力、交渉力、管理能力、ITスキルなど幅広い範囲が求められます。スキルの深みよりは幅広さの方が重要で、深みが必要な場合は専門家の参画を検討したほうがよいでしょう。広範なスキルセットを求められることになりますが、まずは体系化されたプロジェクトマネジメントを学ぶことが効率的です。
経験を積む時間を待つのも、各分野の知識をひとつずつ学習するのも一つの手段ではありますが、まずは基本の一の型を押さえた後には効果が倍増します。PMBOK関連の書籍は多くでているので、書籍で学ぶことが手軽です。
基礎的な知識・スキルを体系的に学んだあとに、プロジェクトの中で経験とスキルを積み上げて行けばよいでしょう。
心得
最後に、プロジェクトマネージャーに必要な心得に触れたいと思います。冷静さと謙虚さと学習意欲は大事です。他にもいろいろとありますが、マインドセットとして心に留めておいてください。
プロジェクトを進めるうえで、障害はつきものです。
そのときにメンバーから受ける報告は悲観的な内容がほとんどで、プロジェクトの雰囲気も悪くなってきます。プロジェクトマネージャーにとってはコミュニケーション先がたくさんいますが、プロジェクトメンバーにとっての相談先はプロジェクトマネージャー1人なんてこともあります。そのメンバーが不安がっているときにプロジェクトマネージャーが動揺しているとメンバーの精神は崩壊してしまいます。
プロジェクトマネージャーは精神的にも最後の砦なのです。どんな報告を受けても冷静に受け止めて一緒になって考えてあげる余裕を見せる、一つ解決していく声掛けをする冷静さがとても重要です。
プロジェクトを進めるうえで、コミュニケーションのやりとりの仕方も問題になることがあります。例えば、偉そうな口ぶりになったり命令口調になりがちだったり、「こんなこともわからないのか」なんて心無い言葉が出てくることもあります。
気持ちは非常にわかるのですが、その手の言葉は我慢して飲み込むようにしましょう。作業を行ってくれるのはメンバーです。その作業がなければプロジェクトが完遂することはありません。メンバーのモチベーションを保ちよりよいパフォーマンスを発揮させるような環境づくりは大事です。
意見の否定や命令口調があればマネージャーとのコミュニケーションを嫌がるようになり伝達に支障をきたしてしまいます。傲慢なコミュニケーションにならずにプロジェクトを進める仲間として接するようにしましょう。
プロジェクトマネージャーは多くの知識が必要です。マネジメント以外の知見も当然ながら求められます。前述したとおり、幅広い知識が必要になるので日々情勢や技術にはアンテナを貼り、情報収集を怠らない学習意欲が必要です。
特にIT分野では移り変わりが激しいため日々技術に触れる機会づくりも積極的に行っていき知識のアップデートをしましょう。